教室について

子ども達の笑顔と未来のために

 2023年度より小児科臨床実習の必修期間が2週から4週へ変更、2024年度より「働き方改革」が開始となる一方で、臨床力の向上や研究面での活性化も求められています。これら時代の変化に対して「個人」としてではなく、「組織全体」として支え合い、高め合いながら進んで行きたいと決意を新たにしています。

 札幌医科大学小児科講座は1950年に開設され、70年以上の長い歴史と伝統があり、これまで北海道の小児医療に大きく貢献してきました。2021年9月より第6代教授として津川 毅が就任し、「子ども達の笑顔と未来のために」をモットーに、札幌医科大学小児科・連携病院・同門全体として「診療・研究・教育」の更なる充実をはかりたいと考えています。

1.診療の充実 〜個人・組織全体として〜

 小児科医は「こころとからだ」「成長・発達」「社会との関わり」を基盤とした「子どもの総合医(Generalist)」としての側面に加えて、小児科は子どもの内科的疾患の全てを診療するため、新生児、循環器、感染症や小児救急などの急性疾患、神経・発達、血液・腫瘍、免疫・アレルギー、腎泌尿器、リウマチ、代謝・内分泌、消化器や子どものこころなど専門分野の充実と協力が、個人と組織全体で必要だと考えています。

2.研究の活性化 〜世界への情報発信〜

当教室では開設以来、感染症の研究を継続し、私の専門分野である胃腸炎ウイルス研究は1970年代より始まりました。現在82医学部小児科の中で、感染症研究を行っているのは8か所のみで、胃腸炎ウイルス研究を継続的に行っているのは当教室のみとなっています。また、ロタウイルスワクチン臨床治験には、当教室・同門が関わり、2020年10月の定期接種化には私自身も厚生労働省の作業班メンバーや日本小児科学会の予防接種・感染症対策委員会において専門家として貢献させて頂きました。
 今後は感染症の研究を継続発展させるとともに、神経再生医療など他の専門領域の研究を加え、学内外の臨床・基礎研究部門との共同研究を活性化し、世界への情報発信をしていきます。

3.教育の充実 〜人材育成〜

 当教室では「総合医(Generalist)」と「専門医(Specialist)」の両方の教育が重要と考えているため、医学生・研修医・若手小児科医の全ての段階で、大学と連携病院が一体となって、卒前・卒後教育に力を入れています。その中で、我々が感じている小児科学の面白さとやりがいを伝えるとともに、自己研鑽にも努めています。
 当教室は、大学・連携病院を含めた「子どもの総合医(Generalist)」の育成とともに専門領域の充実も必要と考えています。また、医育機関として「診療と研究」の両方を担う人材(Physician Scientist)の育成が求められています。我々は、高い専門性と優れた人格(誠実・謙虚・寛容)を備えた小児科医を育成し、北海道における小児医療を充実させるとともに、臨床・基礎研究を推進し、医学の発展に貢献したいと考えています。

 当教室は、大学・連携病院を含めた「子どもの総合医(Generalist)」の育成とともに専門領域の充実も必要と考えています。また、医育機関として「診療と研究」の両方を担う人材(Physician Scientist)の育成が求められています。我々は、高い専門性と優れた人格(誠実・謙虚・寛容)を備えた小児科医を育成し、北海道における小児医療を充実させるとともに、臨床・基礎研究を推進し、医学の発展に貢献したいと考えています。

札幌医科大学小児科学講座 教授 津川 毅